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パニック障害の発作を起こす誘発因子

パニック障害の発作を起こす誘発因子として、炭酸ガス・カフェインの取り過ぎ・過激な運動などでたまる疲労物質の乳酸・睡眠不足やストレスなどが考えられます。
 発作が起きた時、ほとんどの場合は、肺や呼吸器、心臓に何か重大な問題が起きたと思い、救急病院に行きます。しかし、病院の検査で何も異常が見当たらないにもかかわらず、発作を繰り返すため、内科などを転々としてしまい、気のせいではないかといわれてしまうケースも多いようです。異常がないのに発作を何度も繰り返す場合、精神神経科や心療内科を受診して、先のチェックリストに基づいた診断を受けることが早期発見につながります。
 最後にまとめになりますが、パニック障害は、気のせいでも、気持ちが弱いためでもなく、脳の病気です。発作時に死ぬような苦しみを味わっても、決して死ぬ病気ではありません。発作は急性ですが、2、3年という長期にわたっての治療が必要になります。治療は、薬物療法を中心に、心理療法も行われます。治療に使われる抗うつ薬は副作用もあり、飲み始めは効果が出にくい薬です。まず、1週間飲み続けて、今後も続けられるかを確認した後に、量を増やしていく方法が適切で、こうした治療の流れを本人が十分に理解しておくことが重要です。
 また、家族や職場の人も、患者さんが体験する恐怖は非常に強烈で、オーバーに話しているのではないということをしっかり理解してあげることが必要です。患者さんと同様に周囲の人も、気のせいや心臓の病気ではなく、脳の病気である・治療は長期にわたり、薬も長く飲み続けなければいけない・強烈な不安発作を起こした場所を避ける「広場恐怖」や「予期不安」がついてまわることなどを理解しておくことが大切になります。
 この病気は、100人に2、3人に起こるとされていますが、まだ解明されていない部分も多い障害です。誰にでも起こる可能性がありますが、しっかりと対処していけば、改善されていきます。適切な診断を受け、本人も周囲も病気を理解していくことが解決につながっていきます。


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